(実際にいただいた質問と、それに対する回答です)
「研究室では、どのような研究・実践を行っていますか?」
以下の2つが、研究室の柱です。
1.アスリートのメンタルサポート
スポーツメンタルトレーニング指導士 (荒井と博士後期課程の大学院生) として、アスリートのパフォーマンス向上のためのサポートを行っています。メンタルヘルスのケア、デュアルキャリア支援、スポーツパーソンシップの促進、チームビルディングなども実施しています。
2.コーチやアントラージュのメンタルサポート
アスリートだけでなく、コーチやアントラージュ (アスリートの関係者) を対象としたサポートも行っています。
柱ではありませんが、「健康づくりサポート」を行う学生・卒業生もいます。たとえば、児童・生徒 (持続可能な部活動の仕組みづくり)、障がいのある方 (障がい者スポーツの普及)、がんサバイバー (身体活動の実施を中心とした支援)、勤労者 (スポーツや運動を用いた健康経営の促進)、地域住民 (オリンピック・パラリンピックのソーシャル・レガシーの促進) といった方々を対象に、精神的・社会的・身体的健康の獲得を目指して取り組んでいます。
「研究室のセールスポイントは何ですか?」
以下の3つがセールスポイントだと考えています。
1.心理学の研究を行う能力を身につけることができる。
心理学専攻の研究室なので、「心理学」の枠組みでスポーツ心理学を学べます。日本の場合、スポーツ心理学は「心理学」ではなく「スポーツ科学」に組み込まれていることが多いです。しかし私たちは、スポーツ心理学が心理学の一つの分野であるということを大切にしながら、活動しています。
2.研究成果を論文として発表するための支援体制が整っている。
当研究室は、単なる研究室としての機能だけでなく、プラットフォームの機能を持っています。研究室では、国内のいろいろな職種の方々と、共同研究を行っています。そして、大学院生はもちろん、研究室に関わる方々に論文を書いてもらえるような支援を充実させています。最近では、海外の研究室との共同研究も行っています。
3.根拠に基づいた心理サポートの実践を学ぶことができる。
研究をきっちり行う研究室ですが、 認知行動療法に基づいた実践にしっかり取り組んでいます。実践のフィールドでは、研究成果に基づいて、中学校~大学体育会運動部、社会人、クラブチーム、プロ、日本代表のアスリート・コーチを対象とした心理サポート (スポーツカウンセリング、チームビルディング、スポーツメンタルトレーニングなど) を実践しています。また、学校や自治体に対するコンサルテーションも行っています。
「実践(社会活動)と研究との関係をどのように考えていますか?」
私 (荒井) は、実践と研究は関連するものだという思いを強く持っています。私たちが目指しているのは、以下の3つです。
1.実践そのものを研究する。
2.実践に役立つ研究をする。
3.研究成果を元に、良い実践をする。
「なぜ、いろいろな研究・実践をやっているのですか?」
研究室のメンバーが、いろいろなことに関心を持っているからです。研究室のテーマに、メンバーのテーマを無理矢理フィットさせるようなことはしていません。
研究室のテーマとの接点は探ってもらいますが、メンバー個人の興味・関心を尊重しています。このことは、研究室の研究業績を見てもらえればわかると思います。なお、研究室では、他のメンバーの研究に関わることもできます。ある分野の仕事に関わらせてもらうことは、他の分野での仕事にも良い影響をもたらしてくれると感じています。
私 (荒井) は、大学院時代に、指導教官の先生 (竹中晃二先生) の方針で、研究室が抱える様々な研究プロジェクトに関わっていたので、それが一般的なことと感じています。
「現場の実践者との共同研究もされているようですが…?」
他の研究室と比べて、共同研究が多いと思います。研究によって現場の混とんを整理し、それを研究論文として、現場の人自身に発表してもらえるよう、研究室として支援しています。
研究業績を見てもらえたら、研究室のメンバーが、そのプロセスに有機的に関わっていることがお分かりいただけると思います (ホームページには一部しか掲載していませんが、学会発表においてその傾向は顕著です)。
「大学教員の仕事である、研究、教育、社会貢献の優先順位をどのように考えていますか?」
私 (荒井) にとっては、教育が一番大事です。このことは一生変わらないと思います。ただもちろん、どれも大事ですし、どれか1つでもできなくなったら、大学教員を辞めようと思っています。
「結局、あなた (荒井) の目的は何なのですか?」
世界が平和になるプロセスに貢献することです。
「世界平和に貢献するために、具体的にどのような仕事をしているのですか?」
以下の3つの論点に焦点を当て、研究・実践を行っています。
1.人権 (公平な社会)
2.連帯 (協同・協働する社会)
3.スポーツパーソンシップ (公正な社会)
「スポーツ心理学研究室のゼミ・研究会に参加したいのですが?」
どうぞお越しください。正規のメンバー以外の方にもご参加いただいていますので、気軽にご連絡ください。他大学の方(早稲田大学など)や、学内の方(文学部はもちろんスポーツ健康学部や現代福祉学部からも)も参加しています。
※今後も随時更新いたします。ご質問があれば、研究室までお寄せください。